ニューヨークでのリノベーション奮闘記 その5
次の仕上げのパーシャ氏、ロシア人の40代の男性ですが。息子と一緒に仕事をしています。
体型そっくり。
で、何と名前も同じ。パーシャくん、23歳。 彼の産まれたところでは普通なんでしょうか。パーシャの息子はパーシャで、パーシャの父親はパーシャ。
当然のことだよ、と言っていましたが、紛らわしくない?
そもそもこのパーシャ氏は、私の彼氏の家を昔リノベートしていて、彼が仕上がりに対して大満足だったので、ぜひお願いしたい、と思った次第です。
以前も述べたように、ポール君は管理人の家族なので、なんというか、コープの管理局がうだうだ言わないように口止め的な感じで仕上がりに支障のないところをお願いしたわけです。ポール君は工事の免許は持っておらず、もちろん働くことは許されていませんが、管理人が、いいよ、彼にやらせて。管理局には内緒でね。と言って工事が始まったわけです。で、管理局には内緒で行っている工事なので、ポール君の出番がとりあえず一旦終わった時点で、クリスマス時期が近かったこともあり、またパーシャの面倒も見てね、という意味を込めて管理人にも少しお金を渡しました。(アメリカでは管理人にクリスマスにクリスマスカードと現金でチップを渡すのは当然とされています。)
12日目(パーシャ1日目)
着工前にパーシャは材料費等等3000ドルキャッシュで要求してきました。
それを着工前に渡し、領収書にサインをいただきました。
今日からパーシャだーと、ウキウキ期待をしながら会社で働いていると、なぜかポールから電話。
それを受け取ると、彼は、”これから、コープの管理局の人があなたに電話をして、何の工事をしているのか、って聞いてくるけど、 俺と管理人のことは何も言うな”、と言ってくるではありませんか。 は??何のこと?っていうか、何でバレてんの?すでに。
ポールは、”管理局は、君が何をしているかは知らないから、ちょっとした修復をしているって言え” と無責任に言っていました。その時点でこの管理人とポールがすごく胡散臭かったわけですが、私も何が起きているか知らないし、管理人とポールのことを正直に言うと絶対に彼らは困るので、彼らのいう通りに差し支えのないようにペンキを塗り変えて、少し修復しようと思っている、という程度のことを電話で管理局に伝えました。
すると、たかがペンキを塗るだけでも届出をしなくてはいけないといわれ、それを承諾し、電話を切ります。
この書類が承認されるまでは何も工事的なことはしてくれるな、ということも言われました。
夕方家に帰って見ると、工事は何も進んでおらず。 材料が少し搬入されたぐらい?
…。どうしてバレたんだろう。うるさかったはずがないのに。
13日目
パーシャのアレンジした若い衆が3人、朝一で追加の資材を搬入してきました。
うちのアパートのルールでは仕事は9時から、で、資材搬入は地下の入り口から入って、エレベーターで、というルールがあります。 アパートのコープの管理の方々には内緒で行っていたので、このルールに関しては口をスッパーーーくしてパーシャに現地で述べ、さらに英語で紙に書き、その横には大きくロシア語でもタイプして渡したわけなんですが、何と、この若い衆3人、全然そんなこと無視で正面から何と朝8時に搬入開始。 どうやらまた管理人が管理局に電話をして、速攻管理局からまた電話が来て、怒られる。そして、工事中断。始まってもいないのに。。。
パーシャに説明して、工事を中断してもらい、書類作り開始。
パーシャに、管理局にバレたのはパーシャが若い衆にルールを説明していなかったからだ!!って説明してもなんだかわかっていないようだし、これからも彼の助けは必要になるから怒りをグッとこらえ、書類が承認されるまで待って欲しいとお願い。
(さらには、このような愚痴を少し彼に言いたかったわけですが、パーシャを紹介してくれた彼にパーシャの愚痴を言っても機嫌が悪くなるし悪循環だと思い、言えず、ストレスはさらに溜まって行きます。 その間、彼はパーシャを待たせて悪いと思ったのか、彼の家のことを少し手伝ってもらって、チップをかなりはずんでいたようです。 彼もパーシャもいい人なんだけどさ、ちゃんとパーシャが伝えてくれてくれればこんなに私にストレスがたまらないのにー! このモヤモヤをどこにぶつければいいのー?!、っていうことで、ここに書き殴らせていただいております。笑)
もうここまでくると、”ペンキ塗り” という名目はうそくさすぎる。かといって全て正直に言うと、ジェネラルコントラクターの免許のコピーと工事の保険、そしてプラマーの免許とエレクトリシャンの免許と保険も必要になります。
それはかなり高額になるし手間もかかるので、避けたい。ということで、キッチンと居間の壁を少し開けるということと、キッチンのリノベーションという工事内容にしましたが、電気配線をいじるとか、ガス、水道のラインをいじるということは触れませんでした。
パーシャに、免許のコピーの調達と、この工事への保険をかけてもらって、書類達を待つ事に。パーシャのロシアのネットワークでその書類は1週間ぐらいで用意できるとのこと。その費用 1386ドル。
プラス、工事の詳細を記した図面のビフォアーアフター、契約書作成などなど書類をつくり (書類の詳しい説明はその1を見てね)、コープに提出しました。 コープへの手数料$125、デポジット$500。
そして、2週間後、コープのボードメンバーの手に書類が渡り、跳ね返される。
どうやら、キッチンと居間の間に壁を開けるのが建物の構造上耐えられるか、ということが疑問視されたよう。 構造屋さんにチェックをしてもらって、構造屋さんからの承認の書類が必要とのこと。
うっざー。もう壁に穴空いているんですけど。しかもドアと同じ大きさよ、小さいのよ。しかも下の階の住人はもっと大きい穴を同じ場所に内緒で開けて、なんともないのよ??と言ってやりたかったけど、それを言うと下の階の住人にも、それを開けたポールにも、それを紹介した管理人にも迷惑がかかるので、ここでもぐっとこらえて、構造屋さんに電話。
構造屋さん忙しいらしくて超対応が遅い。結局数日忘れられており、彼は少し遠方に住んでいるということもあり、私が写真と図面を送って彼がその手紙を書いてくれることになりました。
構造屋さんからの手紙代$250。 その手紙をコープに再度提出。
そして更に2週間後コープの管理局がボードメンバーに書類をトランスファーしてまた拒否されます。
その理由は、構造屋さんの手紙の中には、”穴を開けるのは構造上問題はありませんが、そこに電気配線の移動が必要だった場合は電気屋さんが必要になります。”って書いてあるから、エレクトリシャンの書類も添付せよ、とのこと。
っていうかさあ、穴を開けないとそれってわからないわけじゃん?その前にいるかいらないかわからない人を最初から雇う意味ってなくない? (その前に、もう穴は開いていて、配線は問題ないのわかっているのに。泣)
なんだか無意味に頑固なコープに正当な理由をかざしつつ、エレクトリシャンのアレンジもし始めつつ、2週間経過。
結局、構造屋さんに再度連絡をして、書類訂正要求。で、コープの人とも喋ってもらってひと段落。
やっと書類上で工事開始できる事になりました〜〜〜〜〜!!!
1ヶ月半のロス。
そしてパーシャ組、再度開始!
この間、なんと、時間が1ヶ月半もあったもんですから、キャビネットのドアを再度ショッピングし直しちゃって、笑。 IKEAで買ったものって、どうも仕上げがIKEAってわかるのよね。最初、うすーいベージュのシンプルなキャビネットのドアを選んでいたんだけど、どうも100%ハッピーじゃなかったのね。この少し光沢のあるところがどうも気に食わなくて。でも、まあいいかな、という感じでいたので、他のオプションを探し始めていたんです。
で、どうせ待つなら、ということで探しはじめると、なんと、セミカスタムメイド見たいのがいっぱいあって。
というのは、IKEAのフレームを使うんだけど、ドアの部分だけ他の会社で色々なデザインで出しているの!その一つに、reformという北欧の会社があって、とってもセンスがいいんです!!! ショールームがブルックリンにあったから、見てきたら、木にいちゃって。しかも冷蔵庫の横の大きいパネルとかも一枚板でカスタムメイドでいけるではありませんか! 当初IKEAの、一番大きいパネルでも高さが足りなくて、その板を繋ぎあわせようと思っていたんだけど、一枚で行けるならそれに越したことはない!
ということでデザイン変更!
なんと、発注されてから作り、北欧から郵送されるので、10−15週間お届けまでにかかるとのこと。さらに追加の日数。
全部私のせいなんだけどさ、良い学びになったよ。
*材料は100パーセント好きなものを着工前に揃えておくこと!
*管理人からの甘い誘惑があっても、ちゃんと管理局への書類の手続きは行っておくこと! 正しい道を進みましょう いつバレるか怯えるのも嫌だし、工事が遅れるとみんなに迷惑になります。
*工事の方々、ちゃんと英語をしゃべれる人は実は少ないんです。しかもちゃんと聞こうとしない。ですが、できるだけはっきりと、もううんざりされるぐらいリピートしないと絶対に伝わりません。
今回はかなりストレスのたまった1、5ヶ月を書かせて頂きました。
次回からはちゃんとした工事の経過に戻りたいと思います。
つづく!