NYLIFE

ニューヨークのOLの生活あれこれ

精子バンクを使って、妊娠するというチョイス

昨日に引き続き、選択的シングルマザーの類の話をします。

 

日本では夫以外の精子を使って妊娠を試みるのは、結婚しているのみだけなようですが、こちらアメリカでは相当数の精子バンクが存在して驚きました。

 

これが本当に多くて値段も安いものでは$350ぐらいから。だいたい$700〜1000 (一番安くて4万円弱、平均して7万円から10万円)ぐらいが一般的みたいですね。それにオプションで、ドナーの詳しい情報が得られる。 プラス送料。

送料もまちまちで、冷凍のために使われているタンクを後で返すものとかもあるみたい。

 

母体自体に問題がないようであればオンラインで精子を購入して、郵送してもらい、自宅で挿入、という方法で妊娠することもできるようです。 

国外発送しているところも多いので、日本から購入することも可能ですね。 

ちょっと時間ができたら信用できそうなところをチャートにしてポストしましょうかね。 需要あるかな? 一覧表になっていると見やすいですよね。 どの会社がどのような条件でー…みたいなの。

 

まだ日本では少数でしょうねー、海外で精子買って自分で妊娠しようという方々。勇気いりますよ。社会の仕組みも整っていないし、偏見の目もひどいし。 でも一度きりの人生、後悔のないように楽しく生きましょう。

そこら辺の、古い考えを無神経に押し付けてくる人たちは、言いたいことは言うけど、サポートはしてくれないし。どうせ他人。正解っていうのは、あなたがしっかり自分で考えて選んだ道でしかない! 

 

 

さて、sperm bank とかでグーグルで検索してみると相当の数出てきます。

アメリカのサイトを何個か見てみました。 基本的な情報をまとめてみようと思います。 

 

1 精子の選択肢にUn-washed 、 Washed がある。

Un-washed (洗われていない)=元気のいい、悪い、という選別はされていない。いわばそのままの精子。

Washed (洗われている)=元気のない精子は取り除かれていて、質のいい精子のみ選別されているので、卵子に到達される確率は高いと言われている。

無洗のものよりも、手がかかっている分$100ぐらい高い。

 

* どちらとも、ドナーは身体検査をした上で、家族の持病の歴史、遺伝的障害の検査をされていて、それにパスしてきている健康なドナーの健康な精子のみ登録、保管されている。

さらに、感染症の伝染のリスクを最小限に抑えるためにすべてのドナーの精子は最初に最低6ヶ月は凍結され、そして6ヶ月後さらに精子は再検査されてから使用可能とされている。(この凍結、については書かれているサイトと、書かれていないサイトがありました。どうやら、書かれてある方が信用できそうです)

 

 

2 サイトによって選べるドナーの条件

* 人種、つまりアジア人、スパニッシュ、黒人、白人、というだけの区切りの物と、国籍もリストされているものもある。

* 精子採取時点での身長、体重、目の色、髪の毛の色は、だいたい無料でリストされている。

* 学歴、職業、年齢も見れる。

(この精子のドネーションでもらえる謝礼というのは大抵数万円なので、若い学生がやることが多い。ほとんどのドナーは、20代前半です。若い方が精子も元気。)

* 精子は最長21年まで冷凍保蔵可能と言われている。リストになっていて見えるのは採取時の情報、ということになる。

* オプション・追加料金で、幼い頃の写真、直筆のエッセイ(ドナーとしての思いが綴られている)などが見れる。

  追加料金の加算方法もまちまち。一件ごとに払う場合と、1ヶ月間何件でも見放題、っていうのもある。

* 精子の元気具合と、一回分に含まれる精子の数の多さ、これはヨーロッパ系のバンクには記載されていた気がしたけど、アメリカのは見なかったなあ。もっと奥に進めばあるのだろうか。 

* 子供が18歳以上になった時に、ドナーの情報が欲しい時に、情報を明かしていいドナーと、嫌なドナーがいる。 

 

こういった条件は、表示方法は会社によって違うので、気になることがあったら随時確認しよう。

 

 

3 storage fee (ストレージフィー)

=倉庫代みたいなもの。

もしも、一回分以上買った場合、同じドナーの精子を確保しておく費用。

なぜ一回分以上買うか、というと、実は一回で受精する確率は少ない。数をこなしていって、3−6回挑戦してやっと受精する場合もある。さらに一度受精して子供が生まれて、その兄弟が欲しくなった時に同じドナーの精子を使いたい場合、そのドナーの精子を確保する必要がある。売り切れ、という可能性もあるからだ。

これは、年間ごとで計算されるところとか、1年、3年、5年、コース、みたいに会社によって選択がある。使用する度に、郵送料は随時かかります。ピックアップも出来ます。

サイトによっては、他の人に同じドナーの精子を使わせないために、同じドナーの精子の権利、を高額を出して買うこともできるものもあります。

 

 

4 お急ぎ便、キャンセル料、リストック料

生理の周期に合わせて、排卵日の前日とかに投与するのが一番効率が良いとされていて、生理が決まった日にくる人たちはいいんですが、予定が狂ったりした場合、急いで届けてもらわなければいけなかったり、予定していた発送をキャンセルしてもらったり、という事態にもなり兼ねません。 そういう時には追加料金が発生するみたいです。  あらかじめ自分の排卵の周期は把握しておきましょう。

冷凍保存されたまま、3−7日間もつようなパッケージで送られてくるので、次の月に持ち越そう、ということはできません。

冷凍の温度もマイナス196度に保たないといけないみたいなので、自宅の冷凍庫に入れてばいいかも。という発想は今すぐ捨ててください。

 

 

5 親権

アメリカでは、友達に精子を譲り受ける時にでも、弁護士は通した方が良い、と言われています。 後々に、相手の気持ちが変わって、もっと謝礼が欲しかった、とか、自分の親権を主張してくるケース、などいろいろ問題が起こりうる、からでしょう。 もし病気で子供が死ぬようなことがあった時、とか、いろいろなケースが考えられるでしょう。   その点、精子バンクはその道のプロなので、ドナーに対しての親権は認めていなかったり、ドナーになる承諾をする際にそういった書類にもサインしています。なので、再度弁護士を雇うという必要もありません。 

購入の際に同意書、にサインをさせられると思いますが、そこにも色々書いてあると思います)

 

 

 

受精の仕方

さて、この買った精子、どうすればいいんでしょう?

 

一番難易度の低いものからリストします。

 

自宅で針のない注射器(シリンジ)を使って、排卵日付近に自分で膣の中に挿入する

1回分のものと、10個セットのものを載せておきますね。

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横になって注入して、なるべく膣の上の方に届くようにいれるといいみたいです。

そして注入後は10分ぐらい横になっていることが進められています。

注入の際は少し空気が入っていた方が、精子を完全にシリンジから膣に移すことができるのでオススメだそうです。

 

さらに、入った精子が出てこないために=より多くの精子が卵子に向かってくれる可能性を高めるために、注入後、生理用カップを使ってフタをしておくことをお勧めする人もネットでいました。笑。  ちなみに、この生理用カップに似たもの私も普通に使っているけどすごく優秀。 この目的用じゃなくても、普通に生理用品として使う分にもとてもお勧め。 アメリカには私の使っている、もっと薄いソフトカップというのがあるんだけど、日本での取り扱いはないみたいですね。

リンクに乗せたのは、同じ容量で使うことができるので、少しでも確率をあげたい、という人は使ってみてもいいのでは?  ただ、私の懸念としては、このカップ、挿入して引き出す時に、吸引力で受精卵も落ちてくる可能性はあるんだろうか、と。

どちらにしても使い慣れていた方がいいと思うので、普通に生理中の時にでも何回か使ってもらって、慣れた上で自分で判断してもらえるといいと思います。

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この自宅でできる方法は、つまり普通の行為するのと一緒なわけですね。

だいたい35歳以前の方は、3−6回(3−6ヶ月)で妊娠する、と言われています。

 

自分でトライしてダメだったのならば、病院に行ってみましょう。いわゆる不妊治療ですね。

 

アメリカで婦人科に行ってお願いする場合、受精のために大きく2つの方法に分かれます。

一つ目は、

IUI ( Intra Uterine Insermination)  

というもので、先ほどのシリンジを使った方法と同じです。子宮頸部を通って、子宮上部に直接精子をシリンジを使って注入するもの。病院内で専門家にやってもらうので、排卵のタイミングや、精子を注入する場所も自分でやるよりは正確なのかな?

病院では、washed、洗われた方の精子が使われるのでさらに受精する確率は高くなります。

 

 

Clomid /  FSH

さらに効果を得ようとするならば、この同じ方法 IUI 、を生殖の薬を使用して行うことになります。飲み薬のClomidと言われるものと注射で投与するFSH (Follicle Stimulating Hormone) があってホルモンのバランスを操って、排卵のタイミングを調節したり、卵の数を増やすことができます。

ただ、この方法だと増える卵子の個数を調節することは難しいので、何個かの卵子が受精卵になってしまった場合、双子、またはそれ以上の子供が同時にできてしまうというリスクも伴います。

病院の先生がちゃんとモニターする必要があり、複数受精してしまった場合の処置など、わかった時点で早めにする必要があります。

 

 

二つ目の方法は

IVF (In Vitro Fertilization) 

と言われるもの。つまり

    In Vitro= in a petri dish=ペトリ皿の中で

    Fertilization= 受精

排卵日直前で卵子を取り出して、ペトリ皿の上で受精させるというものです。

卵子を取り出すタイミングも重要になりますし、取り出す過程で何個かの卵にダメージが及ぶ可能性もある。さらにペトリ皿の上で受精できない卵もあるかもしれないので、生殖薬 (Lupron, Antagon, Cetrotide) の投与は絶対になります。 ウルトラサウンドで卵巣の様子をモニターしつつホルモンレベルを確認します。

ここまで見ていると、なんか高くつきそうな予感、ですよね。そうです、こちらの方法の方がお値段が張ります。医者によりけり、ですが一回につき100万円弱、ですかね、薬込みで。 病院は大抵薬なしの値段を言ってきます。必要な薬の量にも個人差があり、この薬がまた高いので一概に値段は測れませんね。

 

このペトリ皿の上で、卵子と精子が自然に出会うことを願うわけです。そして見事受精すると、ある程度の時間をかけて細胞分裂するまで待ってから、順調に育っていることを確認して膣に戻して着床させます。

戻すときに痛みは伴わないようですが、子宮内膜発達のためにprogesterone(プロゲストロン)という薬を飲ませられるようです。

ここで、もし複数の受精卵がペトリ皿でできた場合、希望をすれば受精卵を冷凍保存しておき、次回また使えるわけです。

 

 

もし、この方法でも精子が無事卵子の皮を破ることができなかった場合、

ICSI (Intra Cytoplasmic Sperm Injection) 

という手段に移ります。

これは一個の精子を、細い針を使って卵子の中に入れる、という作業です。

精子が確実に卵子にたどり着く手段です。

精子の動きが少なかったり、精子の数が少なかったり、形が不完全で卵子の殻を破ることができなかったり、という場合に使われることがあるようです。

そこで受精をしたら、同じステップで細胞分裂をしたのが確認されてから膣に戻されて着床、となります。

 

 

ちゃんちゃん。

5ステップぐらいありますね。

 

一回のトライにつき、一番安くて4万円、最高200万円ぐらいでしょうか。

 

一喜一憂しそうですね。受精しても最初の3ヶ月は流産の可能性もありますし。

コウノトリさんが運んできてくれたらどんなに楽だったことか。

 

どのような結果になったとしても、今を楽しく生きることを忘れずに!

素晴らしい未来が待っていますよ!どちらにせよ :)

 

 

それではまた。