NYLIFE

ニューヨークのOLの生活あれこれ

アメリカの年金? IRAs & 401k

前回に引き続き、 日本の年金制度に変わるアメリカの、リタイアメントプランについての説明をしたいと思います。

 

Social security benefit (ソーシャルセキュリティベネフィット) ではいってくる月々の支払いは最大で2800ドルぐらいだと言う話をしました。 そして、 別に述べたNYの生活費を見ていただいてもわかるように、 この額では、絶対的に足りません!!      さらに、 私たちが70才になる頃は、 物価は上がっていますし。  

 

ソーシャルセキュリティは、義務付けられていますが、 個人の自由で加盟できるものでは、リタイアメントアカウント(老後用の積み立て口座) があり、 TRADITIONAL IRA, ROTH IRA, 401K という3つがあります。 

 

大まかなコンセプトは、老後用にお金を貯め、 口座内のお金は投資に使うことができます、そしてそのキャピタルゲインに税金がかかりません。  今日本でも、 資産運用が流行ってきているようですね。 普通に銀行で貯金をしてつく利子より、投資した方が利率はかなりいいですよね。毎年預金されたお金を投資して、 それに対しての儲けにも年々利子がついていくので、 若い頃から始めると、老後にはかなりの額の差が出てきます。 これも20代の時に誰か教えてくれれば嬉しかったなあ。アメリカ人は、かなり投資の脳があるんだな、と改めて思わされます。 私も遅くはなりましたが、数年前に始めさせていただきました。

 

さて、すべての口座に共通する点は、 口座からペナルティー無しに引き落とせる

年齢は59.5歳とされています。 

 

まず一つ目、

Traditional IRA

トラディッショナル IRA.

IRAとは、 Individual Retirement Accountの略で、

個人の、 老後のための、口座 です。

年間の限度額:  年々変わりますが、 Traditional IRA とROTH IRAの合計が、2018年現在$5500です。(50歳以上の方は$6500) つまり、一年に最大$5500($6500) まで入金できる。  

入金された額には、 その金額を引き出すまで、その金額に収入税を支払う必要がありません。

さらに、投資して得た利益、キャピタルゲインに対しても税がかかりません。

ただ、途中59.5歳になる前にどうしてもお金が必要になって引き落とす際には、引き落とす額に10パーセントのペナルティーを払う必要があります。

 

 

具体的にIRAの口座に入れた時の場合と、 そうでない場合で計算してみましょう。

  

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同じ額を入金しても、引き落とす際に何と$4000もの差が出ています!!

恐るべし税金。

 

 

 次に、

ROTH IRA:

ロス IRA.

ウイリアム ロスという人の名前からとっております。

まず、トラディッショナルと大きく違うポイントは、入金時にタックスを払う。

その代わりに、59.5歳を超えて・引き落とす際には税金を払う必要はない。

それ以前に引き落とす場合には、自分の入金した元の金額に対しては、ペナルティも、税金も払う必要はないが、キャピタルゲインに対する金額にのみ、10%のペナルティと、税金がかかる。

そして、引き落とし始めなければいけないという年齢制限はありません。(トラディッショナルの方は、70.5歳になったら強制的に、最低金額は引き落とし始めなければいけません)

 

表にするとこんな感じ。

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フレキシビリティがあるところと、将来引き落とす時にもっと収入を作ろうというモチベーションになるな、という面で私はROTH-IRAのチョイスが好きです。

 

 

最後に、

401K:

フォーオーワンケー。

これは、IRAが個人で入れる口座だったことに対して、401Kは雇用先が持っているベネフィットになります。つまり、勤め先によってこのベネフィットがある所とない所があります。

支払われる給料から、税金を引かれる前に401Kの口座に指定した額が入金され、その額を投資します。この投資先のチョイスは会社によってもマチマチで、選択の範囲はIRAの方が広いと言われています。

年間の限度額はIRAよりも多くて、$18000 (50歳以上は $24000)。

IRAの限度額とは関係がないので、401K単独でこの限度額、ということになります。

 

さらに、会社によって、この金額をマッチするところもあります。私が以前働いていたところは、給料の7%までは会社が100%マッチしてくれる、というもの。つまり、年収が$50,000の人は、その7パーセントである$3500は、会社側から401Kの口座に無償でくれるというもの。これはいいですよね。  さらに言うと、これも会社によってですが、3年以上在籍していればこの会社がマッチした分を全額もらうことができるのですが、1年未満や、2年で辞めた場合、会社マッチ分がもらえなかったり、もらえる額が少なかったり、という制約もあります。

 

余談になりますが、これも以前の会社にあって、普通だと思っていたのに、今回転職した先はマッチはしない、という社風でした。 さらに3年未満で辞めてしまった私は、90万円ぐらいもらえるはずの額がもらえなくて泣き寝入りしました。  皆さんはちゃんと確認してから入社・退職を決めましょうね、笑。たいてい大企業はこういう優遇を持っていますが、小規模な会社とか、サービス業では珍しいのかもしれないです。

 

そして、お金を59.5歳より前に引き落としたい場合、401Kの口座から”借りる”ということができます。この借りた額は、返す必要があって、借りた額に利子を払う必要があります。

 

 

限度額、や、細かい仕組みは毎年変わっていっているので、詳しくはちゃんと調べてくださいね。

 

 

 

それでは、また!